ブレインズ・セッションを体験してきました(No86)

こんにちは。志経営アドバイザーで、ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。

先日、大阪の中小企業診断士を中心にしたTEAM GAの日帰り合宿に参加しました。

今回のテーマは、【ブレインズ・セッション】を体験するということでした。

「ブレインズ・セッション】とは、複数の専門家によるチームコンサルティングの手法です。

複数のメンバーで仮想経営会議を開催し、相談者の課題解決策を導き出す支援を行うものです。

複数の専門家の頭脳を一度に使うことにより、比較的短時間(半日や、1日など)で、様々な視点からの切り口を得ることができます。

専門家とのやり取りを通じて、相談者自身が多くの可能性に気づき、課題解決に向けた考え方や方向性を得ることが可能となります。

「ブレインズ・セッション」の流れは以下の通りです。

Step1 相談者から問い(相談内容)を説明

Step2 質疑応答

Step3 「クエスチョン・バースト※1」による問いの再設定

Step4 アイデア発散プロセス

Step5 解決策策定(収束プロセス)

もう少し具体的な例を使って説明します。

あなたが経営者としてコンサルタントに経営の相談をする場面を想像してください。

例えば、あなたが「新入社員の成長速度を高めるためにはどうすればよいか?」という問い(相談内容)をコンサルタントに相談するとします(Step1)。

あなたの問いに関する質疑応答を、コンサルタントチームと行います(Step2)。

次は【クエスチョン・バースト】です(Step3)。

【クエスチョン・バースト】は、マサチューセッツ工科大学 リーダーシップセンター エグゼクティブ・ディレクターのハル・グレガーセン氏が2018年9月号のハーバードビジネスレビューに発表した考え方です。

グレーガーセン氏がMBAの学生を相手に授業でブレインストーミング(ブレスト)を行ったのですが、あまり盛り上がらなかったそうです。

ブレストとは、ある問い(問題)の対して、解決策に関するアイデアを数多く出すために行います。

一般的には、アイデアの質(内容)よりも、量(数)に重きを置くことが多いようです。

しかし、グレーガーセン氏は学生を刺激し、さまざまな視点からアイデアを出させようと、「このブレストではアイデアを出すのではなくこの問題についての新たな問いを考えてみましょう」と、提案しました。

すると、問題についての解決策となるアイデアを出すブレストよりも有意義であったというところからクエスチョン・バーストという手法が生まれることになりました。

先程の「新入社員の成長速度を高めるためにはどうすればよいか?」という問いに対して、コンサルタントチームは先に行った質疑応答の内容なども加味して新たな問いを立てます。

・成長したというためには、何ができるようになったらいいのか?

・新入社員の成長を邪魔する要因はなんだろうか?

・成長速度を高めることは新入社員によって良いことなのだろうか?

・上司はどのように関わるべきだろうか?

相談者はコンサルタントチームが出した新たな問いを受けて、自分が本当に相談したかったことは何かということについて気づきを得ることができるのです。

実際に、相談者役の人から最初に相談内容と問いが出され、各Stepに沿って進めたところ、コンサルタントチームからの問いを受けて「当初の問いよりも、何を相談したいか明確になった」と言ってました。

問いの内容がより明確になると、解決策を考えるアイデアの精度も上がります

日頃、多くの経営者から経営に関するご相談を受けています。

相談者自身も、自分の経営課題をきっちりと言語化できているとは限りません。

むしろ、できていないことが普通です。

そのため、経営者にいろいろとヒアリングをさせていただき、少しでも解決したい経営課題を明確にしようと努めていますが、難しいです。

わたし自身も話をしているうちに自分が何を悩んでいて、何をすればいいのかうまく言葉にできないことが多いです。

【ブレインズ・セッション】で相談したいことをよりクリアにすることの重要性を学ぶことができました。

経営コンサルタントとして経営課題を解決する答えを見つけようとするのですが、一度話を聞いたくらいで解決できるような悩みは少ないです。

だからこそ、相談者との対話を通じて、相談者自身が問題の本質に気づくことができればうれしいなぁと思っています。

わたしが普段から取り組んでいる『問活(トイカツ)®』もそうですが、あなたの会社の次の代を担う人材が【ブレインズ・セッション】を使いこなせるようになったら素敵だと思いませんか。

株式会社ジリリータジャパンは『1年で任せられる後継ぎを育てます」という研修を行っています。

後継ぎの育成も、問活も、次代を担う人材の育成を目指したものであり、これからもしっかりと支援していきます。

後継ぎ育成アドバイザー 鹿島清人

後継ぎ育成アドバイザー 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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