【スーパーの休業で思ったこと(No217)】

対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。

近所のスーパーに改装工事で1週間休業という貼紙が貼ってありました。
そこで、思ったことをブログにしてみました。

🛒「いつものスーパーが休業した日──会社も“いつもある”は永遠じゃない」

近所のスーパーが、改装工事のために1週間だけ休業しました。
たった1週間。されど1週間。
普段は買い物袋を片手に5分で行けるのに、別の店まで車で15分。
「なんだか不便だなぁ」「早く再開してくれないかな」
そう思いながら、いつも当たり前に利用していたお店のありがたさを、じわっと感じました。

人は不思議なもので、 “いつもある”と思うものほど、その大切さに気づきません
水、電気、家族、健康、そして——会社も同じです。


■会社は突然止まることがある

銀行員として駆け出しの頃、融資の前日に社長が急死し、融資が出来なかった事がありました。
危うく、資金繰り倒産しかけた取り引き先がありました。
もし明日、社長が急に倒れたらどうなるでしょうか。
従業員は仕事を続けられるでしょうか?
金融機関は取引を継続してくれるでしょうか?
お客様は安心して注文を続けてくれるでしょうか?

スーパーが1週間休むだけでも生活のリズムは大きく変わります。
「社長がいなくなる=会社が止まる」というのは、その比ではありません。
社長が不在になると、

  • 売掛金の管理は誰が?

  • 受注や納品の判断は誰が?

  • 取引先へは誰が説明する?

たった数日で、会社は混乱し、
従業員の生活、家族の生活、お客様との信頼が大きく揺らぎます。


■「縁起でもない話」ではなく、優しさの話

事業承継の話をすると、
「まだ元気だ」「縁起でもない」「先の話だ」
そう言う社長は少なくありません。

しかし、事業承継は
“万が一の話”ではなく、
“みんなの安心のための準備”

です。

防災訓練や避難経路の確認と同じ。
「使う機会が来ないことが一番いい」。
でも、もしものときに準備があるかどうかで、周りの未来は大きく変わります。


■今日からできる小さな第一歩

事業承継というと、
「株式」「税金」「M&A」「顧問の選定」など、
難しい話のイメージが強いかもしれません。

でも、最初の一歩はとても簡単です。

✨今日からできる3つの行動

  1. 後継者や幹部に、1つだけ業務を引き継ぐ
     例:大口取引先への挨拶、重要会議の同席、発注の判断など。

  2. 家族に“もしもの時の連絡先リスト”だけでも伝える

  3. 年末年始に1時間だけ家族会議の予定を確保する

これだけでも、会社の未来はぐっと強くなります。


■事業承継は、格好いい

私は、事業承継の現場で多くの社長を見てきました。
「会社を創った人」と同じくらい、
「後継者に事業を引き継いだ人」も尊敬されます。

勇気を持ってバトンを渡した社長は、
社員からも、家族からも、取引先からも、
「素敵だ」「かっこいい」と言われます。

事業承継は、
会社の未来を守り、
そこに関わるすべての人の生活を守る決断です。
事業承継が「格好いい」と言われるような社会になって欲しいと願っています。


■最後に:スーパーの休業から学んだこと

スーパーが休業して買い物が不便になったとき、
私は気づきました。

「いつもある」は永遠ではない。
だからこそ大切にしたい。
そして、未来へつないでいきたい。

会社も同じです。
なくなってから気づく前に、
今できることを始めませんか?

小さな一歩が大切な人を守ります。
年末年始、未来の話をする時間を取ってみましょう。


読んでいただき、ありがとうございました。

承継対話支援士 鹿島清人

承継対話支援士 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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