志経営アドバイザーで、ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
先日、大阪の中之島図書館でセミナーをする機会がありました。
年に数回ですが、ライフプランに関するお話をしています。
ライフプランのお話をするようになったきっかけは、何名かの経営者の一言でした。
その一言とは、「うちの従業員は自分の将来や老後について何も考えていない」ということでした。
こういったことは、それらの会社だけの悩みではなく、多くの人は自分の将来に備えるために何から手を付けてよいのかわかっていないことが原因なのだと感じました。
つまり、将来に備えることを知ってもらえる機会をつくっていくことが大切だということです。
そこで、独立してからは、年に数回ですが、従業員の方に向けたライフプランを考えるセミナーをするようになりました。
言葉で書くとたいそうに感じるかもしれませんが、考えることは何のためにおカネを貯めるのかということです。
おカネを貯める目的に正解はありません。
旅行や車など高額の買い物、マイホームの購入、教育費、老後の備えなど目的は一つだけではありませんよね。
私がライフプランを考えさせられたのは、前職でのセカンドキャリアを考える研修がきっかけでした。
当時の研修は、満47歳になる全従業員を対象にしたものでした。
当時の多くの金融機関では、50代になると役員になれない限り、役職定年や子会社への出向などにより年収が大幅に下る給与体系になっていました。
役員になれる人は一握りですから、このセカンドキャリア研修に参加する従業員のほとんどは数年以内に大幅に収入が減ることになります。
そのため、自分の年収がどの程度になるかということと、年金の金額を計算させられました。
この目的は、近い将来に下がる収入を基準にした生活ができるように、それまでの生活水準を見直せということなのです。
この研修では、金額の計算以外にも、今後30年程度を見据えて、自分や家族にどのようなライフイベント(入学や結婚、マイホームの購入、親の介護、自分の老後への備え等)があり、その時にどの程度の金額が必要なのかを見積もります。
そして、将来のイベントに必要な資金をどのように貯めるかを考えました。
わたしのライフプランセミナーでも自分の経験を通じて感じたことや、その後、どのように行動を変えていったのかなどもお話しています。
最近ではいろいろなところがホームページ上で家計の収支確認や、資産と負債の状況を一覧にしたバランスシート、ライフイベント表、将来の収支が予測できるキャッシュフロー表などを無料で提供しています。
ご参考に日本FP協会の「わたしたちのくらしとお金」というページをご紹介します。
ご興味があれば、下記のURLをクリックしてください。
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/
ライフイベント表などは、詳細な資料を作る必要はありません。
あくまでも自分や家族の意識を変えるきっかけにできれば十分なのです。
貯める目的が決まったら、次は、どのように貯めるかです。
NISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)が税制面から考えると有利と言えます。
資料を別途PDFファイルで掲示しますので、よければ御覧ください。
2024年からはNISAが大幅に拡充されます。
わたしがセミナーでお話しているのは、iDeCoが税制面では有利であることです。
ですから、使う必要がない(超長期に貯蓄できる)おカネは先ずiDeCoを検討するようお伝えしています。
この次に考えるべきは、NISAの利用です。
来年からは課税が繰り延べされる金額が1,800万円と大幅に増えます。
制度が拡充されるということは、制度をうまく活用してね、ということが国のメッセージということです。
昨年から様々な物の値段が上がっています。
物価が上がるということは、金利も上がるということです。
多少の時間差はあるかもしれませんが、今後、物価が上がる時代になるのかもしれません。
こういった時代に必要なことは、おカネに働いてもらうことです。
つまり、資産運用が大切になるということです。
ですから、現金で持っているとか、金利がほとんど付かない預金にしておくと、物価が上がる分だけあなたの資産が目減りしているということです。
冒頭の経営者のお悩みに話を戻すと、従業員に金融教育を受ける場を定期的に設けてあげることが、資産運用への正しい理解につながります。
こうした教育の結果、従業員が将来のために資産形成をすることにつながるのです。
あなたは、将来のためにライフプランを立てていますか?
コメント
COMMENT