『事業承継に失敗しないポイント』その12(No129)

後継ぎ育成アドバイザーの鹿島清人です。

『事業承継に失敗しないポイント』その12をご紹介します。

それは、『後継ぎに裏方業務を経験させる』です。

僕が支援する経営者には「後継ぎに現場だけではなく、会社の裏方の業務 (掃除など)を経験させるように」と アドバイスしています。

掃除でも特にトイレ掃除は効果が高いと 感じています。

「トイレ掃除して業績がよくなる なんて、精神論だ」という意見があることは承知しています。

後継ぎにトイレ掃除などの裏方業務をさせる理由は、

①迷いが吹っ切れる。

②整理整頓することで考えが整理される

③従業員に仕事に取組む姿勢が積極的になる

④きれいに使ってくれる従業員に感謝できるようになる

⑤きれいな現場や工場を見せるだけで、顧客の信頼が得られる

後継ぎが始めた掃除を見ていた従業員が一人二人と手伝うようになり、いつの間にか業務後に清掃することが定着した会社がいくつもあります。

掃除をする時に会話も交わすようになり、 従業員とのコミュニケーションが良くなったそうです。

社長が5S(整理・整頓・清潔・清掃・ しつけを表す用語。製造現場でよく使われています。)運動で整理整頓と叫んでも、なかなか徹底できなかったのが、掃除活動を通じて整理整頓が行き届いた会社になりました。

きれいな現場を見た取引先が会社の変化に驚き、この会社なら注文を増やしても大丈夫といって売り上げが増えたそうです。

そこで、会社全体をショールームにすることを思いつき、会社を見に来てくださいというように変えたそうです。

事業承継は、50代から70代の経営者にとって、ただのビジネス課題ではなく、人生の大きな転換点です。

後継者の選定と育成、そして無事にバトンを渡すことは、多くの方にとって大きな悩みでしょう。

この悩みを解消し、安心して後継者に事業を引き継ぐための答えは、後継者に適切な教育を受けさせることです。

スクール形式で後継ぎ候補が集まって学ぶ後継者育成塾や、会社毎の事業に合わせた個別指導形式など様々な後継者育成プログラムが世の中にあります。

僕は、これまで15年近く事業承継に関わってきた実績と経験から、必要な知識は事前に動画でお伝えすることで十分な印象を持っています。

ただ、動画を見てくださいだけでは会社毎の個別の事情に合わせた後継ぎ育成は難しいので、対面もしくはオンライン形式で個別指導を行う「後継ぎ育成会議」というプログラムを提案しています。

事業承継をしようと思い立っても、すぐにはできません。

準備に数年かかり、実際に役職や自社株を移動させるのに数年、バトンタッチしてから後見役として見守る期間が数年と、5年から10年位かかる一大イベントです。

事業承継をするには、後継者を見つけ、意志を確認し、適性を見極め、任せるという4つの段階があります。

経営者の最大の仕事は、次の社長を育てることです。

従業員にとって、社長や後継ぎはよくも悪くも特別な存在です。

後継ぎは、特別視されやすいんです。

従業員からは、社長の子どもだから能力がなくても社長や役員になれると思われています。

そうならないために、後継ぎが会社に入ってきたら、現場の仕事や、清掃などの縁の下の力持ち的な仕事をさせるように社長が指示することが大切です。

従業員は、もっとも身近な仲間です。

この後継ぎを、自分たちが一人前の社長に育てるんだと思ってもらうためにも、最前線で働く従業員の信頼を早いうちに勝ち取ることはとても大切だと思いませんか?

 

お楽しみいただけましたか。

それでは、次回の発信もお楽しみください。

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後継ぎ育成アドバイザー 鹿島清人

後継ぎ育成アドバイザー 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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