自分を売り込む用意はできていますか?(No146)

事業承継の支援ができる『承継対話支援士』の養成を始めた鹿島です。

先週は、大阪市内にある中之島図書館ということろでセミナーに登壇しました。

通常は50名が満席とのことですが、なんと61名の方からお申し込みがありました。

今回のセミナーのタイトルは、『副業から始める起業のススメ』でした。

起業ということから、若い方が多いのかと思われるかもしれませんが、実年齢はわかりませんが、50歳以上の方が多数参加されていたように感じました。

日本政策金融公庫の調査によると、起業した人の平均年齢は44歳だそうです。

実際に経営相談を受けていると、40代に続いて30代・50代といった感じなので、肌感覚に近い感じがします。

人生100年時代と言われだして久しいですね。

特に、日本では人口減少に伴う生産年齢人口の減少という問題も重なり、一昔前よりも長く働くことが求められます。

今と違い、仕事は辛いもの、我慢するものといった風潮が世の中に蔓延していた時代だったので、ストレスで心が折れそうになったことは何度あったか数え切れませんでした。

でも、定年が55歳→60歳→65歳→70歳へとどんどん延びています。

70歳まで働くことが求められる時代です。

人生の大半を過ごす職場をどのように選ぶのかは、個々人にとっても大きな選択です。

僕自身30年勤務した銀行を早期退職した理由は、子どもの教育費などの目処が立ったこともあり、新しいことに挑戦するなら定年を待っていては遅いと感じていたからでした。

こんなことを言うと、転職とか、独立を勧めているように思われるかもしれませんね。

今はどうかわかりませんが、少なくとも3年前は、副業・兼業は認められていませんでした。

最近は、人材の離職防止の観点から、一律で副業・兼業を禁止するといった方針を見直す企業が増えてきましたね。

個人的には、会社を辞めていきなり独立開業というリスクを取るよりも、本業で一定の収入を確保できる状況を確保した上で副業で別のビジネスを立ち上げることをお勧めしたいです。

過去の中小企業白書に記載されていましたが、個人事業主が1年以内に廃業する確率は約37%、3年以内だと62%、10年以内で88%だったそうです。

つまり、10人に1人程度しか10年後に事業を続けることができていないということです。

法人の場合はもう少し、低いようですが。

経営者のモチベーションと預金残高(手元資金という意味です)は比例します。

経営相談に乗っていると、売り上げが計画通り確保できていないので、赤字が続き、金融機関から借り入れも難しくなり、個人の預金を取り崩す。

それでも、業績がよくならず廃業。

折角、リスクを取って起業したのに、結果的に、お金と時間を費やしただけ、という悲しい結果になる人を数多く見てきました。

ビジネスだから、すべての起業家が成功することはありません。

でも、副業や兼業で起業できるなら、生活に困るほど追い込まれる可能性は低いと思います。

先ずは、副業や兼業といった形で小さく始め、起動に乗ってきたら、本業を徐々に減らし、副業の割合を増やしていく、というやり方がいいと思います。

日本は働く人口が確実に減っていきます。

会社側もフルタイムの従業員だけに拘っていては、いつまでも人手不足を解消できません。

社内に専門知識をもった従業員がいないとか、新しいプロジェクトを始めるといった時に副業・兼業の人材を活用するといった雇用形態を企業側も考える時期はそう遠くない時期にやってきます。

フルタイムの雇用だけでなく、緩やかな連携で、人材を融通し合う時代になりそうです。

こうなってくると、例えば、経理に精通している従業員なら、週3日はA社ではたらき、週2日はB社で働くといったことができます。

経理などの間接業務は、直接収益を産まない仕事と見做されやすく、営業などより給与が高くないといったことがよくあります。

でも、経理のプロとして経理人材が足りない企業でも働くことによって、1社で働くよりも高い処遇で働くことができるようになるかもしれません。

ゼネラリストとしてのキャリア形成以外に、プロ人材として複数の企業で仕事をするといった人材が増えてきそうな予感がします。

中高年の人材は、特定の業務の知見が豊富なことが多いので、プロ人材として活躍するという選択肢は有効だと思います。

50歳以上の人材をどのように活性化し、やる気を出させるかという問題は、大企業でも深刻な悩みです。

大企業で埋もれている人材が、副業という選択肢を使って中小企業の経営課題を解決できるようになるとWIN-WINの関係ができて、人生100年時代を楽しむために必要かもしれませんね。

 

お楽しみいただけましたか。

それでは、次回の発信もお楽しみください。

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承継対話支援士 鹿島清人

承継対話支援士 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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