【事業承継は会社の健康診断?(No201)】

対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。
うだるような暑さが続きますね。
兵庫県の丹波市で41.2℃と国内観測史上、最高気温を記録しました。
8月も暑くなるそうです。
もはや日本で夏を過ごすことが、修行になったのかもしれませんね。

さて、少し前に【人間ドック後に焼肉、やってませんか?】というブログを書きました。
先ごろ、人間ドッグの結果が送られてきて、ドキドキしながら確認しました。

結果は、複数の項目で正常値の上限ギリギリですが、特に問題はありませんでした(😌)。

毎年のように、人間ドック前の数日だけ休肝日にしたり、油ものを減らしたり無駄なあがきをしています。
結果は、正常値の範囲に収まっていたり、上限を少し超えたりなど一進一退が続いています。
そして、結果を確認したら節制することを忘れてしまいます。

そんな不甲斐ない自分の姿勢は、事業承継を後回しにする経営者の気持ちに似ていると感じました。

事業承継は会社の健康診断?
― 事業承継も“終わった気分”が一番キケン!

先日、年に一度の人間ドックに行ってきました。
検査の結果を待つ間、「今年は少し運動もしたし、大丈夫かな」と少し安心。
でも、結果が出た途端、数値を見て一喜一憂し、終わったらまた普段の生活へ…。
気づけば、その日の夜は焼肉で乾杯。まったく節制できていません(笑)。

実はこれ、事業承継の進め方にもそっくりです。

多くの経営者にとって、事業承継は大事だとわかっていても、緊急性が低いため後回しになりがちです。
「いずれやらなきゃ」と思いながらも、日々の経営が忙しく、つい「今じゃなくてもいいか」と先送りしてしまう。
そして、いざ話を始めても、一度株の名義を変えたとか、一度だけ後継者と面談しただけで「これで大丈夫」と安心してしまう――。

これはちょうど、人間ドックに行って結果を見ただけで、健康になったと勘違いしてしまうのと同じです。

事業承継は、名義変更や一回の話し合いで終わるものではありません。
本当に大事なのは、そこからの継続的な行動です。
・後継者と定期的に将来のビジョンを語る
・実務を少しずつ任せ、経験を積ませる
・社員や取引先との信頼関係をつくる
こうした積み重ねが、会社を未来につなげる“体質改善”になります。

支援者の立場でも、これは同じです。
経営者に「事業承継を考えましょう」と言うのは簡単ですが、それ自体が経営者にとって大きな負担に感じられ、動き出しにくいのです。
だからこそ、まずは負担にならない小さな一歩を一緒に考え、伴走することが大切です。

健康も経営も、短期間で劇的に改善することはできません。
人間ドックはあくまで“現状を知るきっかけ”であり、その後の生活習慣を変えてこそ意味があります。
事業承継も同じで、対話や準備を生活の一部にすることが成功への近道です。

さて、あなたの会社では、この1年で後継者に新しく任せた仕事はありますか?

もし思い出せなかったら、今月ひとつだけでも任せてみてください。
事業承継は、「いつかやる」ではなく、「今日から少しずつ」が未来を守る秘訣です。

承継対話支援士 鹿島清人

承継対話支援士 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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