【大阪商工会議所でセミナーやりました】(No153)

承継対話支援士®️の鹿島です。

承継対話支援士®️とは、経営者と後継者が対話を通じて事業承継を成功させる支援を行う専門家です。

僕は30年以上銀行員として法人営業に携わってきました。

平成3年から令和3年までの30年を銀行員として過ごしました。

バブル後の貸し渋りや、とにかく借りたい人に貸せというコロナ融資のような異常な経験もしてきました。

こうした経験に興味をもっていただき、9月5日にセミナーに登壇する機会をいただきました。

いただいたテーマは、【経営者が知っておくべき金融機関とのつきあい方セミナー】でした。

事業承継がうまくいっていない会社もそうですが、金融機関との関係がうまくいっていない会社も理由は同じです。

それは、『対話の不足』です。

セミナーで最初にお伝えしたことは、『金融機関の知りたいことがわかっていますか?』ということでした。

経営者というか会社側は、金融機関は自分たちのことを理解してくれていると思っています。

ある程度の取引歴があったり、融資額があっても、金融機関が企業のことをどこまで理解できているかはわかりません。

勿論、融資を採り上げるときなどは企業のことを勉強します。

でも、金融機関は多くの場合、企業側よりも短い期間で担当者が変わります。

だからこそ、企業は継続的に金融機関と接点を持ち続けることが大切になります。

一例を挙げると、

・渉外の担当者が定期的に来るようにする(試算表などを定期的に取りに来てもらうなど)。

・決算報告に金融機関に行く(経営者や後継者が行くとベター)。

 目的は、支店長などと顔見知りになること。

・経営方針説明会等に金融機関を招く(決算報告しない場合は、有効)。

これらに共通していることは、金融機関と企業が『対話するきっかけ』だということです。

大企業は近年、投資家との『対話』に力を入れるようになっています。

投資ファンドや年金基金などの機関投資家が株式に投資をしてくれないと、株価は上がりません。

「株価が低い=経営者の能力が低い」と株式市場では考えられています。

上場企業なら機関投資家との対話に専任の部署を設けることもできます。

しかし、経営資源が限られている中小企業に同じようなことは出来ません。

だからこそ、普段から取引がある、特に融資取引がある金融機関に自社を理解してもらう働きかけが必要なんです。

金融機関に説明する際のポイントは、『数値で説明する』ことです。

金融機関に説明に行く際にパワポなどでカラフルなプレゼン資料を作って来られる企業が多くあります。

ぶっちゃけ、僕の経験からすると9割は不要な情報です。

・資金使途(何に使うのか)

・いくらかかるのか、どのように調達するのか

・投資効果は(返済できるだけのキャッシュフローが得られるのか)?

・業績がどのように変化するのか

・担保はあるのか? あるならその内容はどんなものか?

といった点が金融機関の知りたい点です。

A3用紙1枚にまとめることができる内容だと思います。

金融機関の審査では、顧客企業から入手した資料の中から必要な情報を抜き出し、稟議にまとめていきます。

稟議書のイメージは、理想的にはA3乃至B4用紙1枚です。

だから、審査をスムーズに進めたいなら、このあたりの情報をコンパクトに纏めるといいと思います。

セミナー当日は平日の昼間でしたが、50名位の皆さんに参加いただき、アンケート結果も好評でした。

経営者と後継者もそうですが、会社と金融機関の『対話』も一度で済むことはありません。

継続することが『対話の質を高める唯一の方法』ですね。

僕も精進していかなければと感じました。

承継対話支援士 鹿島清人

承継対話支援士 鹿島清人

ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
後継ぎがイキイキと活躍している会社を増やしたいと思い、創業しました。
後継ぎが経営者になるための支援を通じて、「任せられる後継ぎ」を育て、20年続く、次の代まで続く事業と組織を創る支援を得意としています。

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