事業承継を大阪や兵庫中心に支援している、後継ぎ育成アドバイザーの鹿島清人です。
事業承継に失敗しないための14個目のポイントは、「後継ぎとして10年頑張る自信はありますか」です。
事業承継してから自分のやりたいことをできるようになるまでにどのくらい時間がかかったかを聞いたことがありました。
多くの経営者から「10年近くかかった」との回答が多かったのです。
10年?そんなにかかるの?というのが僕の正直な感想でした。
みなさんはどのように感じますか。長いですか? そんもんかなぁですか?
後継ぎとして社長になったとしても、従業員は全員、先代社長が採用した人です。
従業員にとって、後継ぎは良くも悪くも特別な存在です。
後継ぎの経営手腕がどの程度なのか「お手並み拝見」といった態度かもしれません。
後継ぎがいろいろとアイデアや方針を打ち出しても、
「そんなこと、いままでやったことありません。」とか、
「無理です」といった答えが返ってくることも多いのです。
これは多くの後継ぎが経験する試練と言えます。
こうした状況を打開する1つの策は、後継ぎ自身が採用に関与することです。
後継ぎの経営方針を説明し、それに共感した従業員を一人ずつ増やしていくのです。
こうした人財を増やすことで、以前からいる従業員にも変化が現れることがあります。
残念ながら、古参の役員や従業員は最後まで抵抗勢力になることもあります。
その場合、定年や自主的に退職するまでは先代経営者の信奉者を抱えながら経営することになります。
多くのケースはこちらのようなことになるので、自分の経営方針に共感した従業員に入れ替わるのに10年程度かかってしまうそうです。
つまり、後継ぎが自分の思うような経営をするためには10年くらいかかるということです。
中小企業の場合、社長は70歳までには世代交代をした方がよいと言われています。
50歳でバトンタッチしたら、社長として頑張れるのは20年間ですよね。
自分がやりたいことができるようになるまで10年かかるとすると、残り10年。
この10年は、経営者としてやりたいことを実現することと併せて、次の社長を育てることに使う必要があります。
こう考えると、50歳でバトンタッチすると、後継者に残された時間はとても少ないということですね。
中小企業白書に以前、後継者に何歳で事業承継して欲しかったかというアンケートが載っていました。
一番多い答えは、30代で、次が40代でした。
実際には50代くらいでバトンタッチを受けることも多いのです。
でも、社長として思い切り活躍するには、30代で事業承継して欲しいというのが本音のようです。
経営者から見ると、後継ぎはいつまでたっても、どこか頼りにならない存在かもしれません。
でも、人は育てることができます。
後継ぎだけを育てても、会社としての成長スピードは限定的です。
後継ぎと同じ思いを持つ従業員を一緒に育てることが大切だと感じています。
そんな思いで、『後継ぎ育成会議』という後継ぎと、その右腕を一緒に育てる研修メニューを用意しています。
お楽しみいただけましたか。
それでは、次回の発信もお楽しみください。
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