後継ぎ育成アドバイザーで、ジリリータジャパン代表の鹿島清人です。
大阪や兵庫を中心に後継者育成をお手伝いしています。
事業承継に失敗しないための9つ目のポイントは、「社内に金庫番を育てる」です。
ここでいう金庫番とは、文字通り会社の資金を管理する人のことです。
企業を経営していく上で大切ことの一つに資金繰りの管理があります。
僕は銀行員だったこともあり、資金管理の重要性が身に沁みてわかっています。
昔から「勘定あって銭足らず」と言われるように、利益が出ているのに現金が足りなくて資金繰り倒産した企業は多いのです。
日々の資金管理は経理部長などに任せておいて問題ありません。
経営者に自ら資金繰り表を作成してくださいとまでは言いません。
でも、資金管理担当者に資金繰り表を作ることを指示することはできるのではないでしょうか。
企業取引は資金の支払いと回収のタイミングがずれることが一般的です。
短くて数週間、業種によっては半年以上ずれることも珍しくありません。
僕の経験上では、少なくとも半年先までの資金計画を作っていないと、いつおカネが不足するのかを事前に知ることはできません。
それこそ、急に「社長、今月資金が足りません」と言われて、慌てて金融機関に泣きついても金融期間も困ります。
でも、よくある話なんですよ。
通常、金融機関に融資を申し込むと、1~2ヶ月は審査や事務手続きに時間がかかります。
金融機関に提出する書類の準備も必要です。
これを経営者がやると、経営に専念することができなくなります。
だからこそ、社長の右腕として「金庫番」ができる人材が重要です。
そこで、後継ぎには金庫番をやらせた方がよいと僕は思っています。
金融機関から資金調達する交渉に、後継ぎを同席させるか、後継ぎに説明させる経験を積ませるべきだと考えています。
中小企業の場合、本当の意味で資金調達できるのは社長だけです。
元銀行員としての経験上、しっかりした金庫番がいる会社の経営者は優秀な方が多いように思います。
資金繰り表がしっかり作成できる会社は経理面もしっかりしているので、経理伝票の整理もしっかりしています。
このため、試算表が早く出来ます。
だから、経営が良い方向に向かっているのか、悪い方向になっているのかを経営者が早く理解することができます。
つまり、経営に対して素早く手当をすることができるのです。
経営者と後継者にとって大切なことは経営判断をするうえで必要な情報を早く入手し、経営に的確な判断をすることです。
そのために必要な情報、特に資金管理に不安を抱えることがないように前もって手当する上でキーパーソンになるのが「金庫番」です。
お楽しみいただけましたか。
それでは、次回の発信もお楽しみください。
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