CSVは、Creating Shared Valueの頭文字を取ったもので日本語では【共通価値の戦略】とも呼ばれています。
CSVという概念は、ハーバード大学のマイケル・E・ポーター教授とマーク・R・クラマー氏が2011年6月にHarvardBusiness Reviewに発表した論文「Creating Shared Value(共通価値の戦略)」で広く知られるようになりました。
この中でポーター教授らは、CSVを「社会のニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、同時に、経済的価値が創造されるというアプローチである」と定義しています。
また、それはCSRでもなければ、フィランソロピー(社会貢献活動)でもなく、企業が経済的に成功するための新しい手法であり、資本主義と社会の関係の再構築を促す概念であると主張しました。
別の言い方をすると、CSVとは企業がその本業のビジネスを通じて社会的問題解決と経済的利益の両立を追求し、かつ両者の間に相乗効果を生み出す、ということなのです。
一般的には、企業のビジネスが拡大すると環境や社会にへ悪影響が生じるというトレード・オフが存在すると考えられてきました。
しかし、CSVでは両者の両立、更には相互に高め合うトレード・オンの関係にすることを目指します。
SDGs (Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。
SDGsへの取組については、大企業や一部の中小企業は熱心に取り組んでいますが、多くの中小企業は様子見をしています。
2030年まで時間が残っているから取引先がなにか言ってきてから対応を考えよう、と思っていませんか?
SDGsの取り組み姿勢について、単に17のゴールを宣言した「なんちゃってSDGs」では取引先から認められない可能性が高くなっています。
SDGsを達成するためには、どのような社会課題をビジネスを通じて解決するのか、しかも、持続的な取り組みとするためには【利益を増やす】
必要もあるのです。
かなり難しいことを求められていますよね。
これを解決するためにCSVを経営の中核に据えることが求められます。
CSV経営を導入し、定着させるには数年かかります。
逆に言うと、ライバル企業よりも早くCSV経営に取組むことで差別化できると思いませんか?