対話の力で事業承継を支援する承継対話支援士の鹿島です。
先日、事業承継の現状を知りたいということでとある放送局の記者から電話取材を受けました。
後継者不足は深刻な問題です。後継者が親族や従業員にいない場合、第三者に承継することが増えています。
いわゆるM&Aですね。
M&Aの件数は年々増加しているといわれています。
一方で、M&Aに関連した詐欺まがいの話も増えています。
M&Aの仲介会社は、特に資格などは不要です。
まともな業者も多いですが、悪徳業者も増えています。
なぜ、経営者が悪徳業者に騙されるのでしょうか?
理由は大きく2つに分かれると思います。
1点目は、財務内容が悪いことです。
2点目は、高齢化等により適切な判断ができずにいることです。
経営者が高齢になるとどんな問題が起こりえるでしょうか?
- 意思決定の遅延:新しい技術や市場の変化に対する適応が遅れ、迅速な意思決定が難しくなることがあります。
- 後継者不在のリスク:突然の退任や死亡によって後継者が決まっていないと、企業の存続が危ぶまれます。
- 健康リスク:病気や健康の問題により、業務に支障をきたす可能性が高まります。
- 体力・集中力の低下:体力や集中力が低下し、経営判断に支障が出ることがあります。
- 新規事業の展開意欲低下:新しいビジネスのリスクを避けがちで、成長戦略が停滞する可能性があります。
- 組織の硬直化:経営者が長期間同じ役職に留まることで、組織文化や業務プロセスが保守的になり、変革が起こりにくくなります。
- イノベーションの阻害:新しいアイデアや技術の導入に対して慎重になりすぎることで、企業のイノベーションが停滞するリスクがあります。
- 外部からの信頼低下:長期的な将来に対する不安が、取引先や金融機関からの信頼低下を招くことがあります。
- 従業員のモチベーション低下:経営者が退任を見越して、従業員の士気が低下したり、優秀な人材が離職するリスクがあります。
- 技術的知識の陳腐化:最新の技術トレンドや市場の変化に対応できないことで、競争力が低下するリスクがあります。
- 経営者依存のリスク:組織がその経営者に依存し、他のリーダーシップが育たないリスクがあります。
- 後継者教育不足:次世代経営者のリーダーシップが不足する可能性があります。
- 資産管理の不備:資産管理や財務状況の見直しが遅れ、企業の財務健全性に問題が生じる可能性があります。
- 社内コミュニケーションの断絶:高齢経営者と若手社員の間でコミュニケーションが断絶し、意見のすり合わせが難しくなるリスクがあります。
- 訴訟リスクの増加:経営者が年齢による判断力の低下により、法的リスクを見逃したり、適切な対応ができない場合があります。
- 事業売却や解散のリスク:後継者が見つからない場合、企業が売却されたり、最悪の場合は解散するリスクが増します。
- ブランドや顧客基盤の劣化:高齢経営者が市場のニーズに応じた変革を行わないことで、ブランド価値や顧客基盤が劣化するリスクがあります。
- M&Aの機会を逃す:新しい成長機会としての競争力が低下する可能性があります。
- 経営資源の無駄遣い:リスク回避のために無駄なリソースを割き、事業効率が低下するリスクがあります。
- 企業のガバナンス低下:内部統制やコンプライアンス体制を強化しないことで、企業のガバナンスが弱体化するリスクがあります。
高齢だからすべての経営者の能力が低下するとは言えませんが、リスクは年々高まっていることは事実です。
第三者承継だから半年もあれば、事業承継できるといった誤った風説があります。
従業員はもとより取引先や金融機関などが応援してくれないと、M&Aは成功しません。
また、ある程度の価格で売却したいと考えるなら、3年~5年程度しっかりと利益を高めていないと買い叩かれると思います。
買い手が買いたくなる会社ってどんな会社でしょうか?
- 経営者が代わっても、従業員だけで業務が回っている。
- 会社の信用だけで借り入れと返済ができている。
- 事業同士の相乗効果が見込める。
等が挙げられます。
会社は創業者であっても私物化してはいけません。
事業承継は少なくても3~5年程度時間がかかります。
事業承継を進めるためには、経営者と後継者が早いうちから話し合う場を設けることが大切です。
それには、対話を促す専門家の存在が必要だと思います。
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